8. 宝城(ポソン)


10月23日(火)

■光州から宝城へ

今日は朝から小雨。韓国に来てからずっと晴れの日が続いていたので、今日はさすがの雨だった。それにしても昨夜は携帯電話とモバイルバッテリーへの充電に手こずってしまい、今朝の出発が大分遅れてしまった。 

なので、光州駅に到着したのが10時30分。着いた早々、駅構内のインフォメーションセンターで宝城行きの汽車の時刻を尋ねると、宝城行きはもう出発したとのこと。故に夕方までは無いと言う。「しまったぁ!遅すぎたかぁ!」なので、急遽高速バスで行くことにしたが、光州駅前からの直行バスがないそうだ。そのため、一旦、ユースクエア(光州総合バスターミナル)まで行き、そこから宝城行きの高速バスに乗り換える必要があるとの事。「あぁ〜、面倒くさいなぁ?」と思いつつ駅前バス停からユースクエアへ向かう事にした。尚、このユースクエアなのだが、光州市の中心地にある交通バスターミナルの様で、各地方へ行く場合は全てこのターミナルから出発するそうだ。

  

午後12時にユースクエアを出発し、13時30分頃に宝城バスターミナルに到着。所要時間は約1時間30分。そこから徒歩で慶全線の宝城駅まで行き、駅の窓口で大韓茶園「第1茶園」の行き方を尋ねたところ、とても親切に教えてくれた。でも、この日は時間も余り無かったので観光は明日にすることにして、早々と宿泊先の「宝城麻黄土炭サウナ」に向かうことにした。ところでこのサウナ、宝城の町外れにあるチムチルバンで平屋の1軒屋。そして男女の共用スペースもなんとムシロ。とても珍しい風情のあるサウナだった。

 


10月24日(水)

大韓茶園 第1茶園

翌日、8時過ぎに「宝城麻黄土炭サウナ」を出発。サウナ近くのバス停から宝城駅に戻るつもりだったが、バスがなかなか来ない。この日はとても寒い朝だった! その時なんと、サウナからおじさんが車で追いかけて来て駅まで送ってくれると言う。「え、本当ですか?」と、思ったのですが遠慮なく送ってもらうことにした。「おじさん、その節は本当に助かりました!ありがとうございました。」

 

その後、駅ではコインロッカーが無いため駅事務所に荷物を預け、駅前バス停から郡内バスに乗車して茶園に向かって出発した。

 

しかし、ここでも悲劇が!。。。

降りるバス停を目の前にしながらも乗り過ごすこと10分程。バス停を3、4か所も通り過ぎたところで、お爺さんの後に続いてやっと降りる事が出来た。

 

「えー!何でバス停前でアナウンスが無いのかなぁ?」

「これでは降りるタイミングが分からないよォ!」

 

と考えていたが、この様な地域バスはアナウンス用の機材も積んでない様だ。また、利用客もほとんど地域住民だと思われるためその必要性もないのだろう。だから、「観光客にはこの様な地域バスを利用する場合は気をつけなさい」と言うことですかね!

 

「ばかだなぁ!」と、思いながら景色を眺めつつ歩くこと40分程。やっとの思いで第1茶園のバス停まで戻ったのですが、もうすでに10時を回っていた。本来ならば宝城駅から10分程のところなのですが、40分程もロスしてしまった。

 

さらにバス停から茶園の入り口(入場券売り場)まで歩くこと数分。そして茶園での見学ルートはまずは竹林を見学してから、茶畑を目指すことにした。

 

竹林はこんな感じ!そして山道をくねくね登ること数十分。茶畑に出た瞬間、そこにはドラマ「夏の香り」が撮影された幻想的な茶畑が広がっていた。

 

茶畑はこんな感じ!

 

この風景、見覚えありますか?ここは「ソン・スンホン」と「ソン・イェジン」の印象に残る名シーンがいくつも撮影された場所だ!彼と彼女はお互いにこの場所に来て、お互いに気付かず、郷愁に慕っているシーンがとても印象的だった。私も同じ様に歩いて見たが、「この距離で、お互いに気付かないなんて絶対有り得ないよな!」なんて、冗談で突っ込みをいれながら歩いて見た。

茶園の見学は3時間程で終了し、宝城駅に戻ることとし駐車場近くのバス停で寝そべってバスを待っていると、どこからともなくコミュニティバスが来て止まってくれた。「お客さん、乗りますか?」と尋ねられ、駅まで行くことを確認してこのバスに乗ることにした。このバスは郡内バスと違って村々を隈なく回ってくれる大変便利なバスの様だ。まあ、お年寄りの足と言ったところから「コミュニティバス」と言われているらしい!。そして、15時30分に駅に到着。さあ、これからどうしようかと考えながら駅員さんと一時間以上も色々な話をした。お客はほとんど来ない!駅員さんとは「今と昔の韓国の様子や地方と都会の韓国の様子」などなど、とても興味深い話を沢山してくれた。

 

結局、17:00、宝城発の臨時列車(宴会列車の様だ)に乗って釜山に戻ることにした。親切な駅員さんとも別れが名残惜しいけど、「駅員さん、色々とお世話になりました。お元気で!」と感謝して、今回の旅を締めくくることにした。

 


宝城駅での駅員さんとのお話の中で、とても印象に残っている面白いお話を1つ、掲載させて頂きました。

 

【보성에서 들은 재미있는 얘기

그 역원은 근무를 마치고 집으로 돌아가는 도중,강변에 익지 있는 남의 감을 슬쩍 잡고 먹으면서 돌아가는 것 같다. 일본에서는 이것은 문제가 되겠지만 한국에서는 문제가 되자 않는다고 해주었다.왜냐하면 한국에는 감은 “까치” 라는 새의 먹이 때문에, 2,3할은 남겨서 수확 한다고 했다. 그래서 사람이 한개나 두개 가져가도 문제되어 것이 없다고 말했다. 그 이야기를 듣고 나는 안심했다. 그것은 내가 담양에 갔을 때, 가변 근처에 익지 있는 감을 하나 잡고 먹었기 때문이다. 하지만 그 감은 아쉽게도 떫은 감이었다.

 

(訳)

 

その駅員さんは勤務を終えて家に帰る途中、川辺に実っている柿を採って食べながら帰るようだ。日本ではこれは問題になるが韓国では問題にならないと教えてくれた。なぜならば、韓国では柿は”カチ(参考:日本ではカササギと言う)”と言う鳥の餌にために2,3割は残して収穫するためだと言う。だから人間が1個や2個採って食べたところで問題にならないと言った。この話を聞いて私は安心した。実は、私が潭陽に行った時、川辺の近くに実っている柿を1つ採って食べたからだ。でも、その柿は残念なことに渋柿だった。